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HOKKAIDO Art/Design/Hotel/Food

北海道旅行を楽しむためのアート&デザイン・食・札幌周辺のホテルを紹介していきます Enjoy a trip to Hokkaido with Art, Design, Hotel and Food.

オブローモフ -クロスホテル札幌-

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オブローモフ -クロスホテル札幌-

福岡にイル・パラッツォというホテルがある。
1989年竣工のこのホテルは、建築をアルド・ロッシ、インテリアデザインを内田繁、三橋いく代がそれぞれ担当、地下のディスコをアルフレード・アリーバスが設計、さらにホテル内にはアルド・ロッシ、ガエターノ・ペッシェ、倉俣史朗、エットーレ・ソットサスの四人が設計した4つのBARがつくられた。
デザイン好きであれば鼻血がでそうなスーパースターが集結してホテルの中に一つの街(ホテルの中で飲み歩ける街)を作り上げた。
僕はこのイル・パラッツォをひと目見たいと思い一昨年、福岡に行った際に寄ってみたのだけれど、残念ながら2009年に全面改装されてしまい、現在はアルド・ロッシの建築以外に残っている設計はひとつもなくなってしまったとのこと。

このイルパラッツォの中に倉俣さんが設計したBARが「オブローモフ」という名前だった。ロシア人作家ゴンチャロフの代表作からとったタイトルで、いかにもという感じがする。
作品集でしか見たことはないけれど、アクリルのテーブルとミス・ブランチと同じように花が閉じ込められた柱で作りだされた倉俣さんらしい空間でぜひ行ってみたかった。


そんなこんなでしばらくたってから、たまたま札幌の街を夜歩いていると、このオブローモフの柱がふと目に飛び込んできた。



取り壊されたはずのオブローモフの柱がなぜ?しかも福岡から遠くはなれた札幌に?僕は一瞬なにがなんだかわからなくなったが、改めていろいろな角度からみても、やはりオブローモフにあった柱に間違いないようだ。
一応、解説がついていてどうやら2010年からこのクロスホテル札幌の入口に「ウェルカムアート」として設置されているらしい。(ウェルカムアートってなんだろう?)
クロスホテルのBARで、オブローモフの柱がここに来た経緯を聞いてみると、クロスホテルを設計したプランテック(大阪)という会社のコネクションでここに来ることになったとのこと。

写真でしか見たことのなかったオブローモフの一端に触れることができてよかったという反面、こういうデザインエレメントは空間をどう作り上げるかという全体との関係性の中でデザインされたものであって、これだけがポツンと置かれている状況はデザイナーにとっても不本意なものだろうということが容易に想像できるだけになんだか複雑な気持ちになってしまった。




ともあれ、札幌の中心地で倉俣さんのデザインに触れることができる非常に貴重な場であることは確かなので近くを訪れた際にはぜひ寄っておきたい。なんだかんだいいながら僕も発見して以来、必ず立ち寄っている。
ホテルの入口にあるので、宿泊しなくても24時間誰でも見ることができる。

札幌市中央区北2条西2丁目23番地
札幌駅徒歩5分
クロスホテル札幌 1Fエスカレーター前




北海道旅行

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