五十嵐威暢（いがらしたけのぶ）さんといえば、多摩美術大学学長も務める北海道出身の芸術家である。五十嵐さんは札幌と旭川のちょうど中間あたりにある滝川市のご出身で、滝川を中心に色々な活動もされている。
滝川市から海の方へ向かって30分ほど行った新十津川町にかつて吉野小学校という小学校があった。残念ながら人口減少によって廃校になったのだけれど、この建物を活用したギャラリーとアトリエとしてオープンしたのがこの風の美術館、通称：かぜのびである。

街から山あいに車を走らせると、石に手書きフォントで書かれた「かぜのび」の看板が見える。
正門の前にあるこの看板を見つけられないと、通過してしまう。



校舎の中は靴を脱いで上がるスタイルで、内装はきれいに直され、五十嵐さんの作品が並べられている。
校舎の端にはカフェもあり、のんびりとした時間をすごすこともできる。

 

トイレの中にも五十嵐さんの作品が展示されているので用はなくても入ってみるとよい。



開館期間が５月〜１１月でこの日は5/1という開館初日だったので誰も人がおらず、とても静かだった。
この美術館はまだまだ創られている途中で、現在は体育館で新たな作品の製作準備（途中？）に入っていた。

五月初旬だと、少し山あいに入っただけでも肌寒く、森には雪が残り、雪解け水で川は流れを増していた。厳しい冬からゆっくりと起き上がる北海道の春を感じることができる。
かぜのびはまさに北海道の風を感じることのできる美術館だった。

風の美術館（かぜのび）
北海道樺戸郡新十津川町吉野100-4（旧吉野小学校）
TEL：090-3391-7989
http://www.takenobuigarashi.jp/ja/kazenobi/









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